New 八寸名古屋帯(1)

新しい三紋体八寸名古屋帯のご紹介です。


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弊社は今まで二紋体の名古屋帯を多数ご紹介してきましたが、

今回は、名古屋帯では初の三紋体です。


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三紋体の中でも、

今回は、

それぞれ柄に合わせて、柄の織り組織を変えて、

また今までとは、少し違う帯になりました。

ポリエステル帯の現在の進化形、

「色んな織り組織ミックス」を、

ユーザーの方に楽しんで頂こうというのがコンセプトです。

帯をつくって頂いたメーカーさんに教えて頂いたお話しです。

織りの呼び方も、

この工場の人たちの呼び方でご紹介しますね。

写真は、新作アレンジ献上帯です。


この部分は「綾織り」と呼んでいます。


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綾織りは、細かい繊細な柄に向いています。

この柄は、

カジュアル着物なポリエステル着物に合うように、

献上帯をモダンなイメージにアレンジしました。

柄の構成上、細かい部分も多いので、綾織りをメインにしています。

綾織りにすることによって、

地色も柄の色も綺麗にはっきりと出せるのが特徴です。

元々選んだ糸の色をパキっと出させながら、細かな点も表現しています。



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こちらの部分は、「段織り」と呼んでいます。

横段の連続のように、

前に出たり、引っ込んだりさせることで、

この部分の横の柄の、
綾織を使うよりも、凹凸の強弱がつくのでわざと差別化させています。


左から右へと変化をつけました。


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カラーバリエーション。

(まだ全色入荷していませんが、6色5柄あります)

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着用イメージ。

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続きまして、


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こちらは、「杉綾織り」と呼んでいます。


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綾織りに比べて、

凹凸をボコっとはっきり出るように、よりふっくらと出させています。


この織り方は、大きい柄に向いています。



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また、地の部分。

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亀甲柄と地の組織は、

方向(右上方向に向けて)、


織り方の方向を変えることで、


同じ地色でありながら、地紋がわざと際立つようにしています。


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そして、

亀甲柄は、さらに横糸を出すことで、

地色とは少し色が違うように見えます。



一つ一つ、

細かいマニアックな話のようですが、

今回は、わざと色々細かく組織を変えてつくったので、

そういう視点で帯を見るのも楽しいかもしれません。

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全国の小売店さまでも販売しています。


ぜひ、直接手に取ってご覧ください。


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次回は、違う柄の帯をご紹介します。

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ぼかし

風香の洗えるきものは、

京都で染めて日本または、中国で縫製しているもの、
そして生地も染め、縫製も全て中国製のものがあります。


今回は、京都で染めている洗えるきものをご紹介したいと思います。


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このロール捺染のきものを染めて下さっている染め屋さんは、
年齢も近くて共通の友達も沢山いて仲良くさせてもらっています。

彼は、お洒落でカッコイイ感性の持ち主。

アパレル関係からこの業界に戻ってきて、

「自分の代だからこそ出来たことをやりたいねん」、

「”自分の代でスタートした”ということを増やしたい」

と昔からよく話ていました。


そして、
その宣言通り、どんどん色んなことをされています。


そのお陰で、洗えるきものも徐々に変わってきました。

ちょっと目線がマニアックかもしれないけど、
そんな変化した柄の一つ「ぼかし柄」をご紹介したいと思います。


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以前、

風香のお仕立てきものとして販売していましたが、

洗えるきもののぼかしの柄も、

こんな感じで、

柄の中のグラデーションが綺麗に表現できるようになったんだと、

自分たちの間では衝撃でした。


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この柄を見せてくれたとき、


「ぼかしが綺麗に出てるやろ?」

「ぼけあしが綺麗に出るようにちょっと工夫したんや」

と嬉しそうに説明してくれました。



その花びらの中の柄もぼかしで綺麗に見える上品な柄です。


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この雪輪のぼかしのときも、

今までにありそうでなかった柄だと思いました。


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グラデーションが前と比べて、

濃→淡へと優しく、自然に綺麗にぼけていく。



昔は、

洗えるきものの柄は、全般的に似ていた気がします。

柄の分類は、
大きく分けて、飛び柄、縞、大島調、幾何学、総柄、ぼかし、花柄など。


それぞれの中で、なんとなく似ていた。


洗えるきものが徐々に変わっていったと私が感じるのは、


多分、

その大きな分類の中で、

彼が、またそこから細分化させて、

柄に広がりをつくってくれたんだと思います。




例えば、

この2色の縦ぼかしに、

おくり(柄の長さ)が長めの柄をプラスした。

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こういうタッチの線で描かれた花柄で、おくりの長めの柄も


今までなかったのでとても新鮮でした。



この柄も似たものは、完成形が違う。


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色と色との境目が綺麗。

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すっかり新しくなり、”ぼかし柄”が幅広くなった。


ありそうでなかったグラデーション。

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この柄も個人的にとても好きな柄です。

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まさにテーマであったぼけあしが綺麗で、シンプルで上品な柄。

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これは、細めのたて枠の線を、スーっと入れた3色ぼかし。

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このぼかしの地色ベースに、鮫小紋の柄を足しています。

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定番の鮫小紋きものは、


鮫小紋柄+地色が1色という考え方としたら、


鮫小紋+地色が3色、プラスαぼかし。


という発想にも思えた。


もちろん、白っぽく見えるところも

生地白ではなく全て地染めしています。



彼の中で、

色んなイメージを膨らませ、

プラスαの”柄”という視点だけでなく、

自分の想像する完成版に近づけるため、

図案の段階で型の彫り方の工夫、

色出しの追及、

後加工の工夫など色々なことをしていったんだと思いました。


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これだけでも今までにない新しい花と蔦の柄ですが、


そこに、ぼかしをプラスした。

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そうすると、

また一つ、ぼかし柄が広がった。



図案の紙ベースの写真です。


斜めぼかし。

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縦ぼかし。

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そして製品上がり。

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こうして書きながら、本当に変わったな〜と思います。

今度、この変わったあるある話で盛り上がりたいなと思ったりして。


「ポリエステルの着物やけど、その中で何が最大限に出来るかやと思うねん!」

と、いつも前向きで行動力があって革新的。

ほんまプラス思考の勇気もらえる人です。



洗えるきものの20年くらいの歴史を振り返ると、

こうした背景の中で、

柄にも色にも選択肢が増え、新しく生まれ変わりました。



どんだけ新柄おこすねん!

ってくらいの勢いの、周りも驚くほどの数。


ポリエステルきものを一気にガラリと変えた人だと思う。



ちなみにこの柄も衝撃で。

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水玉と市松系のモダン柄で企画していたNOTEも、

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自分が欲しくなってシリーズに入れました。



先日、

「自分の染め屋さん側の目線で、どんな柄が一番”The日本製”って思う?」

という質問をしたら、

「やっぱり、ぼかしやと思う」と言ってました。

日本製は、当たり前に地染めしてから染めてるから、

生地白にならないのはもちろんのことですが。


そんな単純なことだけじゃない。


”今までよりも、ぼけあしを綺麗にする”

という課題に真剣に取り組んだ、

これも「俺の代でスタートさせたこと」の一つの結果なんだなと思いました。



そんな自分たちの”今のBest of the” ベスト。

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きっとまた何年か先に進化していると思うから。


またご紹介します。

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