デニムキモノ

【デニムキモノ】

風香のデニム着物は、
先に地染め(ベースとなる生機を染める)をしています。

地染めしてその後、その生地に新たに染めるというプリント方法です。

下地を染めるから地染めです。
地染の色は何色でもいいですが、
濃すぎると表の染めに支障をきたすのでライトカラーが多いです。


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ライトベージュ色に地染めしています。

そのため一般的なデニムとは異なり、
生地裏は、ベージュっぽい色で、

色あせたときも白色にはなりません。
地染効果で表の色に深みが出て、少し高級感があるかもしれません。


このデニムの企画当時、
江戸小紋の柄で両面染めの単衣着物を作っていました。
裏にも色柄があってとても素敵な着物です。


単衣着物は裏地がないので
デニムイメージの単衣着物ということで、
着物らしさが出ればというユーザー方のご意見もありこの製法を採用しました。


温泉などでご愛用頂いている風香のリネン浴衣と同様、
ポリエステル×綿の混合素材なので

綿100%と比べ、洗濯後の縮み率を軽減させ、シワになりにくいことで
お手入れが少しでも簡単に出来るというコンセプトでもあります。

また、生地の重さは、一般的なデニム生地と比べるとやや軽量です。


そして、もう一つこだわりは、
堅牢度が高いこと=色落ちしにくいことを重視しました。

洗濯の回数にもよりますが、購入時の色合いが維持しやすい素材です。
洗える着物と同じで、
動き易く快適に、気軽に着れて、洗濯機で洗える普段着きものです。


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このデニム着物とメンズコートには、とても思い入れがあります。

メンズコートをオンラインショップでは、ご紹介したことがないのですが、
どれくらいになるのか?
男女コートを本格的に作りだして20年近くになります。

メンズコートはこのデニム着物と同じ会社と取り組んで作っています。

会社、はもちろんのことですが、
その担当者さんと一緒に取り組んできた、と言った方が良いかもしれません。


業界とは関係のない縁で、
まだ新人の頃からのお付き合いで、面白い人なのですぐに仲良くなりました。

何年か前から、すっかりお偉いさんになって
色んな国を飛び回っているので、

なかなか会える機会減りましたが、

この企画だけは、今も担当してくれていて毎年デザインのことにも
沢山のアイディアを出してくれています。


自分でデザイン画も描いて、
細かい機能性、デザインまで考えて持ってきてくれて、
スタッフと一緒になって色々話してくれている姿を見ると


もはや、もう風香の一員やん!
というか、リーダー!隊長やん!

と思うことが多々あり、有難いな〜と思います。

ここ数年の私たちのオススメは、
フード付きや、ピーコートタッチなど。

毎年、生地のクオリティーや機能性やデザイン性、
縫製工場のレベルアップなど改善してもらっています。

他にも、
雨の日でもカッパを着てバイクで走らないといけないなど、

ポリエステルのコートを着るユーザーの方のご意見なども組み込み、
進化してきました。


ポリエステルの着物をファッションとして、オシャレに!
ご提案というのも大切なことですが、

まだまだ、
やはり実用的に、

その人の手に届いてためになるというか、
実用呉服という視点でモノ作りすることも大事だと気付かされることもあります。


そういう色々な背景の中、
価格面でも、ポリエステル(ウール混)のコートなので、
色々な条件の中でどこまでリーズナブルに提供出来るかを常に考えてくれて、
その担当者さんの多くの知識と人脈のお陰のさまコートです。


あまり褒め過ぎると、めちゃ仲良いので
ちょっと逆になんかあるのか?と本人に読まれてしまったら
言われるかもしれないけど。


そんな意味じゃなくて、
このデニムとメンズコートは、


普段、ポリエステル着物の業界で関わる人や会社、
とは情報も人も別なので、

自分の中で毎回新鮮なもので、

頭のチャンネルも変換出来て、

その話をしてる時間も貴重な時間だなと思っている、

という意味でも思い入れがある商品です。

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これは今年はコートもオンラインショップでもご紹介したいと思います。

New! 二紋体の半幅帯

最近、販売開始した新しい半幅帯。

私たちは「二紋体の半幅帯」と呼んでいます。
簡単に言うと、2色使いの柄帯。
地色の縦糸と柄の縦糸を2色使って表現している帯です。


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この2色使いの二紋体帯は、
横糸は、地色と同じ色の糸で織ることが多いのですが、
今回の帯は、
横糸も別色に染めて織っているので3色使いの帯のように仕上がっています。

いつもの二紋体帯よりも、
少し豪華に?ちょっとだけ奥行が出た?という感じに完成しました。


横糸は縦糸に影響を受けるので、選ぶ色によってしらけてしまったりします。

横糸の色も、帯メーカーさんの企画の方にアドバイスを
頂きながら決めていますが、何年も積み重ねて、
感覚的に分かってきたくらいで、まだまだ分からないことだらけです。

でも知ることは楽しい。
こうやって疑問点を直接身近に聞けることも有難い環境だなと思います。


昔、サンプル織りの段階で、選んだ地色の色に仕上がっておらず、
縦糸の、地色と柄の色の組み合わせで、
こんなにも仕上がりが違うのか?と衝撃を受けたのを覚えています。


ポリエステルのこの二紋体半幅帯は、
弊社にとって、主力商品である洗える着物に合わせるカジュアル帯として
大切な女房役でもあります。


いかにリーズナブルに完成度を高く、
より多くの方へお届けすることが出来るのか。
商品を作る上で、出来ることと出来ないこと、限界もありますが、
その出来ることが年々、進化していければ良いなと思います。


今回の二紋体は今までとは違い、一つ進化した記念の商品になりました。


また自分たちの思い入れの柄も入れました。



今年の春、
取引先の染め屋さんが廃業されました。


とても長いお付き合いの、大変お世話になった社長で、
いつも当たり前に普通に会社にいて、冗談言ったりしていた環境が
急に無くなるのかと色々な思いがありました。


忘年会の出し物でも、毎年同じチームのリーダーとして
笑けることを沢山してくれた方です。


いつもその会社に行くと、ホッとするというか、落ち着く。
奥さんがお茶を出して下さって、
家みたいで、みんな家族的、ほんわかした感じの空間。


雰囲気が好き。


仕事で行ってるけど、スイッチがオフに変わるというか。


仕事上での付き合いの人、上下関係や、気を遣い合う関係というよりは、
1つの同じ共通の目的を持って話合える、気を許せるお父さん?
って言ったら失礼かもしれないし、大先輩という感じ。


「ここ来たら何でか知らんけど眠くなるわ〜」と言いながら、
よくソファーで横になったりしていました。


しょーもない話で盛り上がった。


仕事していると色々な人と出会って、色々な別れがある。

そして続く人、続かない人。

悲しいお別れ、微笑ましい卒業、そしてまた会ったり。
ずーっと会わなくなったり。


当たり前だけど色々なパターンを経験してきたけど。


今回の別れというか、離れる?
(別にいつでも会えるといえば会えるけど)


このパターンの”離れる”は、自分の中で初めての感情だった。

多分、自分の中での存在が大きかったんやろなと思う。

人としても、空間としても、居場所としても。


でも色々な別れの中、日々目の前にやることはあるわけで、
その環境にまた人は適応してしまう。


先日、久々に会社に来たとき、
顔が真っ黒で、ビックリした。

釣りばっかり行ってる感丸出し!
顔が、ゆる〜くなってた。


なんか、えーやん!と思った。


染め屋さんって、夏は暑過ぎる環境の中の過酷労働、冬は寒過ぎる。

「働いても働いても、全部マッサージ代で消えるわ」
って言ってたのを思い出した。


ゆっくりしてて良かった。


一つの染め屋さんが廃業されるということは、
多くの洗える着物の柄が無くなるということ。


もちろん、別の染め屋さんに引き継がれる柄もあるし、
新しい柄も沢山増えています。


でも、過去を振り返ると一つ、また一つ、染め屋さんが廃業されるごとに、
当たり前に無くなってしまう柄がある。


前にも紹介しましたが、ロールの型を彫るのに
一点一点、細かい点を彫っていた技術の高い彫り師さんが引退されたら、
ポリエステルの着物の中から、そういうマニアックな柄は無くなる。


そういう数多くのポリエステル着物の中で、
思い入れのある「ウサギ」を今回の帯に入れました。


他にも色んな思い入れの柄があるのですが、ウサギのことを書きます。

廃業されるときに色々、今後の柄の継続や無くなる話をしました。


本当に沢山振り返った。


私たちがご紹介している洗える着物の動物柄は、
猫、鳥、ウサギ、蝙蝠などが多いです。


この染め屋さんにある柄は、特にウサギが多かった。


私たちの洗える着物の歴史の中で、
猫が平成なら、

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ウサギが昭和なのかもしれない。


ウサギの着物はめちゃ染めた。
めちゃ染めた→めちゃ人気だった。


いつからか?猫に負けたのかな?
それとも動物自体が人気ないのか。


ウサギは、跳ねる→飛躍する→縁起が良い!
という意味でも色々な和柄と一緒にウサギの着物が数多く誕生したそうです。
もちろん、他にも意味がありますが。


今回の帯で水玉と一緒に、そんなウサギ残そうと思った。

このウサギ。

めちゃ走って跳んでくれたウサギ。

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ポリエステル着物の女房役の帯として。
またポリエステル業界の中で繋がって、
色んなカタチで続いていけば嬉しいという願い。


ウサギを一つの動物柄として捉えるのではなく、
ウサギを”跳ねていく”ってプラス言葉として受け取ると、
テンションも上がるかもしれない。


水玉は、私たちの間でよく”円→縁がある”と言っています。

何でも丸くおさまる、丸くおさめたい願望。
円になってまとまる!手をつなぐ。

など。


気分的なモノと言われたらそれまでですが、
水玉もテンションが上がる代表的な良い柄だと思う。


風香の水玉着物も、
モダンで可愛い洋服感覚の着物という大きなコンセプトもありますが、


一番強いのは、
実は○って、水玉って。そういう部分だと思う。


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そんな今回の二紋体の帯ですが、

色々な裏メッセージを込めています。

宜しければまたチェックしてみてください

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